身軽に。予定は未定で。ソロ旅で気ままに。
20代前半は毎月のように全力で鈴鹿サーキットへ行きました。
全日本 F2選手権に全日本ロードに夏の8耐に F1。月に2回行ったことも多々あり。
ソロ旅ばかりでしたが8耐や F1 は友達や会社の同僚と行ったり。
東京から始発新幹線と近鉄を乗り継いで、節約のため白子駅からは徒歩で。
パドックパスを買って金曜日の練習走行から全力。
平田町駅付近のビジネスホテルに泊まって毎日サーキットまで歩いて往復。
そんな全力のサーキット通いもアイルランド渡航と自転車旅で F1 以外は中断。
20代後半は夏休みになるとよくサイクリング旅行に出かけました。

南は長崎、北は根室まで。サイクリングはどちらもワン・ウェイ。帰路は東京まで輪行。
マウンテンバイクやロードバイクを詰め込んだ大きくて重たい輪行袋。
直角シートの普通夜行列車に寝台特急に新幹線。在来線に第三セクター。
バリヤフリー駅が少なかったあの頃は担いで階段を上がるのが大変でした。
一週間の休みで南へ北へ。長崎へ、根室へ。
面白くて楽しい思い出がたくさんありますが、やっぱり若かったから無茶もできたことが多かったと思います。
20代最後の夏。アイルランド島(南北)を一周しました。

重たくてかさばるカメラをあきらめた代わりに、このミシュラン・ロードマップに毎日の出来事(会ったひとのアドレスも)を書き込んだ。自転車は現地で買ったラーレー・スコーピオン。IRP256(1アイリッシュポンドが約260円ぐらいで確か7万円ぐらいだったと記憶)だった。
私はアイルランドに住んでいて自転車でアイルランド島(南北)をソロ旅しました。
25日間で2011キロを走りました。
90年初頭で南北紛争がまだまだ日常的に続いている時期でした。
アイルランドの大きさは北海道と同じぐらい。牧歌的な地域が多く当時は人口よりも羊のほうが多いというジョークもありました。
夢だったマン島にも行きました。
自転車は現地で買ったスポーツバイクのラーレー・スコーピオン。
細いタイヤ(7000C)とホイールに負担をかけないように荷物は最低限。
16リットルの小さなリュックに2日分の着替えと防寒ジャケットとパンク修理セットだけ。空いたスペースはその日にスーパーで買うサンドイッチの材料のためにキープ。
愛機だったカメラ(EOS10 、当時はフィルムカメラ)も持参せず。
その日の行先も宿も風まかせ。
行く先も宿も決めず、朝食時に地図を見て、その日の行く先を決める。
予定や予約なんて一度もしなかった旅でした。
インターネットがまだダイヤルアップ接続だった時代。
帰国後、そんな旅紀行を「アイルランド滞在記~Everyday Life in Ireland」ホームページで紹介したところ、アサヒパソコンさんやクラリス社さんから賞もいただきました。
私の旅スタイルは「いつもここ」から。
昨年のもてぎ大会の時に『小さい折りたたみ自転車があったら便利だなぁ』と思った。
でも体力も小遣い(苦笑)も20代のころとはぜんぜん違う。
サイクリングもレース観戦もあのころのような「全力投球」はムリ。
昨年の帰り道、往路の茂木駅経由ではなくJR宇都宮駅経由で東京へ帰った。
その理由は餃子。
自宅とサーキットだけの往復じゃつまらない。
寄り道して宇都宮駅で餃子を食べてみたかった。
せっかくの「折輪行旅」ならレース観戦だけでなく近隣の観光もできないか?
駅からちょっと離れていても大丈夫。
美味しいモノも食べに行けたら。
ふと気がついた。
アイルランド一周・25日間の旅では「軽さ・身軽さ」最優先で16リットルの小さななリュックだけだった。たった1泊2日のレース観戦に重たい荷物なんてありえない。
茂木駅からモビリティリゾートもてぎまでは6キロ程度しかない。
芳賀・宇都宮LRT ライトラインが開通して宇都宮駅経由でも片道20キロ。
ならばお尻にパッドが付いたバイクショーツは要らない。
サイクリング・ウェアではなくカジュアル・ウェアでサーキットへ行ける。
変速機がついた高価な自転車もオーバースペック。
目的はサイクリングではなく「折輪行旅」。
コスパが高くて軽い14インチの自転車(8キロ)と小さなリュック(16リットル)があれば十分のはず。
装備はミニマムでからだにやさしく。
フットワーク重視で楽しさは無限大。
いまはサーキットがレジャーランド化してファミリー層をゲットしようと奮闘中。
ならば自分はサーキットの外へ。
レース観戦プラスでいきたい。
レース観戦だけでなく地域観光も美味しいモノも食べに行きたい。
自由に折輪行ソロ旅を楽しもうと思います。